第二四八稿(ひとパイ、息抜き及び【Oil Curing】考察リンク)
帽子をかぶったワニがパイプを喫う漫画をみつけたので訳してみました。
Pipe gazetteというサイトのブノワ・ドゥベケールさん(漫画家、デザイナー)の記事より。
A la Pipe du Nord(北のパイプへ)というパリ市内のパイプ屋さんのために描いたものらしい。
(掲載の許可は得ています。)

「地獄的パイプ」
― ウオーイエイ!旦那、あなたを証人にしましょう!!
― おや、なんのですかな?ご友人よ。
― これで三つ目ですよ、どうしようもないパイプを買っちまったのは。信じられますか?
でも本当なんです。コンチクショー。
ほら吸うでしょう!でゴボゴボ!ガス工場みたいなもんすよ、ひどいパイプでさ!!
おまけにちゃんと保管してた旨い葉をダメにしちまった!見てくださいよ。
― (人参、ジャガイモ、古いな…)
ほう!ちょっとあなたに助言を差し上げようか、ご友人?
― お願いしますよ、どうぞ!
― あなたのスモーカー人生を変えるほどの凄い助言ですよ!
― マジで!!胸アツ。
― 乾いたタバコを吸うべきですよ。
― ゴボッ!
ドライで??!(こいつバカか、それともキチガイ?)
右ページ
(かわいそうに…優しく言ってやらにゃ。)
親愛なる旦那、びっくりさせますねマジで。だって、湿らせて吸うっての有名じゃないすか。
冗談はやめましょうぜ旦那、あ、それ以外は何か問題ないすか?
結構ですな、どれどれ…ほう、旦那のパイプは具合は良さそうですな、どこのパイプです?買いにいかなきゃ。
― 私の目が確かなら、同じヤツですよ、ただしドライな葉を詰めてますがね。
でも、触ってドライってだけですよ、パサパサじゃない。ニュアンスわかります?
― ?!
― これで熱くもならないし、口に優しい煙がくる!
試してみなさい友よ、試してそして報告を待ってるよ、さよなら。
!?・・・(滴る水滴)
一週間後…
― オー旦那!また会えて光栄っす、鋭いご忠言に従ってみましたよ、んで
― で、熱くもならず、ジュースも出ず、結局旨くいきましたね。それは良かった。(終り)

加湿加湿と言われてまさにその通りなのですが、とはいえ濡れすぎはダメよ、というところでしょうか。
湿り過ぎなら単に物理的に燃えませんから、乾かすしかないのも道理です。
言われてる事を真に受けすぎ、かつ闇雲になんでもパイプのせいにするな、と言いたいのかも知れません。
ところで、ヴィンテージダンヒルの面白さを少しだけわかりかけ、
ついでそのいわゆるOC【Oil Curing】について、色々言われているなと思いつつ
当方も色々考えながらもやはりミステリーだなと思っていましたが、
真面目に考察するならば本来は様々の一次資料にあたってみるのが筋です。
とは言え専門というわけではなし、時間も限られるが故になかなかそれも、と思ってましたが
ネットで簡単にアクセスできる場所にまだまだ参考にすべきテキストがありました。
・文集 ブリエール --- ”bruyère_acta” by ignisさん、#パイプの古典
・England's best pipe valueさん #Dunhill shellのキュアリングに関する考察
先達の方々には既知のものとは思いますが、いずれもその一次資料にあたりつつ
独自に整理したり考察したりしていて価値があります。
個人的にはとりわけ、ignisさんのおっしゃる、タームとしての"oil curing"はダンヒルの言には存在しない、と
いう点に着目せざるを得ません。同時に参考資料を明示しつつの諸考察の労には頭が下がるばかり。
時に一次資料と言う時、仮に自らが適正な手法で直接データを採れればもちろんそれはそうなり得るわけですが
その手法(の構築)がまったく難しいのが現状でしょう。
目下私はとりあえず60年69年73年の三本を毎日吸い比べてますが、データ等ちょっと取りようがない。
単にあーよいなと思ってるだけです。
(まだ続きます。)
Pipe gazetteというサイトのブノワ・ドゥベケールさん(漫画家、デザイナー)の記事より。
A la Pipe du Nord(北のパイプへ)というパリ市内のパイプ屋さんのために描いたものらしい。
(掲載の許可は得ています。)

「地獄的パイプ」
― ウオーイエイ!旦那、あなたを証人にしましょう!!
― おや、なんのですかな?ご友人よ。
― これで三つ目ですよ、どうしようもないパイプを買っちまったのは。信じられますか?
でも本当なんです。コンチクショー。
ほら吸うでしょう!でゴボゴボ!ガス工場みたいなもんすよ、ひどいパイプでさ!!
おまけにちゃんと保管してた旨い葉をダメにしちまった!見てくださいよ。
― (人参、ジャガイモ、古いな…)
ほう!ちょっとあなたに助言を差し上げようか、ご友人?
― お願いしますよ、どうぞ!
― あなたのスモーカー人生を変えるほどの凄い助言ですよ!
― マジで!!胸アツ。
― 乾いたタバコを吸うべきですよ。
― ゴボッ!
ドライで??!(こいつバカか、それともキチガイ?)
右ページ
(かわいそうに…優しく言ってやらにゃ。)
親愛なる旦那、びっくりさせますねマジで。だって、湿らせて吸うっての有名じゃないすか。
冗談はやめましょうぜ旦那、あ、それ以外は何か問題ないすか?
結構ですな、どれどれ…ほう、旦那のパイプは具合は良さそうですな、どこのパイプです?買いにいかなきゃ。
― 私の目が確かなら、同じヤツですよ、ただしドライな葉を詰めてますがね。
でも、触ってドライってだけですよ、パサパサじゃない。ニュアンスわかります?
― ?!
― これで熱くもならないし、口に優しい煙がくる!
試してみなさい友よ、試してそして報告を待ってるよ、さよなら。
!?・・・(滴る水滴)
一週間後…
― オー旦那!また会えて光栄っす、鋭いご忠言に従ってみましたよ、んで
― で、熱くもならず、ジュースも出ず、結局旨くいきましたね。それは良かった。(終り)

加湿加湿と言われてまさにその通りなのですが、とはいえ濡れすぎはダメよ、というところでしょうか。
湿り過ぎなら単に物理的に燃えませんから、乾かすしかないのも道理です。
言われてる事を真に受けすぎ、かつ闇雲になんでもパイプのせいにするな、と言いたいのかも知れません。
ところで、ヴィンテージダンヒルの面白さを少しだけわかりかけ、
ついでそのいわゆるOC【Oil Curing】について、色々言われているなと思いつつ
当方も色々考えながらもやはりミステリーだなと思っていましたが、
真面目に考察するならば本来は様々の一次資料にあたってみるのが筋です。
とは言え専門というわけではなし、時間も限られるが故になかなかそれも、と思ってましたが
ネットで簡単にアクセスできる場所にまだまだ参考にすべきテキストがありました。
・文集 ブリエール --- ”bruyère_acta” by ignisさん、#パイプの古典
・England's best pipe valueさん #Dunhill shellのキュアリングに関する考察
先達の方々には既知のものとは思いますが、いずれもその一次資料にあたりつつ
独自に整理したり考察したりしていて価値があります。
個人的にはとりわけ、ignisさんのおっしゃる、タームとしての"oil curing"はダンヒルの言には存在しない、と
いう点に着目せざるを得ません。同時に参考資料を明示しつつの諸考察の労には頭が下がるばかり。
時に一次資料と言う時、仮に自らが適正な手法で直接データを採れればもちろんそれはそうなり得るわけですが
その手法(の構築)がまったく難しいのが現状でしょう。
目下私はとりあえず60年69年73年の三本を毎日吸い比べてますが、データ等ちょっと取りようがない。
単にあーよいなと思ってるだけです。
(まだ続きます。)
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