第二四三稿(Al Pasciaのダンヒル記事全訳その二にして完) - スポンサー広告これはバイク(パイプ)ではない。

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第二四三稿(Al Pasciaのダンヒル記事全訳その二にして完)

第二四二稿(Al Pasciaのダンヒル記事全訳その一)

イタリアはミラノの老舗Al Pasciaの特集内のダンヒルに関する記事の日本語訳の後半です。
様々のモデルの紹介が続く。写真は本家ページを参照して頂ければ幸いです。
記事の権利はAl Pasciaさんに帰します。

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1930年(または1931年)には、ルートまたはルートブライヤーが登場した。「Root」という名は、卓越した杢目を持つ、滑らかでシンプルなライトブラウン仕上げの最も正統的なブライヤーパイプに与えられた。 要するにブライヤー自体の色である。 D.R.モデルは、それまではブリュイェールの方法で処理されていたが、この新しい仕上げを得ることとなった。非常に希少であるので、ルートは同社の高品質製品の最上位にあり、価格にはこれが反映されている。

ブライヤーの供給に困難を生じた第二次世界大戦後まで、他の仕上げは開発されなかった。 ヨーロッパは戦争で大きく疲弊し、市場は落ち込んでいた。 したがってダンヒルはアメリカ市場へより注力するようになり、実際にオウンデザインされてはいないが、かつてのOD刻印をリサイクルしたDunhill 800 ODシリーズを製作した。 これらはただ大きく魅力的な伝統的なパイプである。

タンシェルは、1952年に登場した。サルディニャ産のブライヤーを使用して、淡い黄褐色にサンドブラストされている。これはアルジェリア産よりもはるかに密度があり硬い。 結果グレインはより規則的で均一なものになる。

1960年代にはダンヒルにいくつかの問題がおこる。 アルジェリア独立戦争後の混乱で、アルジェリアのブライヤーを獲得することが不可能になり、イタリアは自国内の製造業者のためだけにこの貴重な木材を使わせることを決定した。 したがって木材は他所から調達せざるを得なくなり、それはとりわけギリシャからであった。このことは、ブライヤーにおけるさまざまの特徴が、技術面および完成した製品の外観の両方において、変化をもたらすことを意味していた。

1972年(1973年)、レッドバークが導入された。ミディアムレッドの染のブラスト仕上げで、2年後には明るい染になるものの売れず、1976年には再度ミディアムレッドに戻る。1987年に生産が中断されたが、現在ではルビーバークの名の下リバイバルを果たしている。 「アルフレッド以降」に開発されたものの中では最も有名なフィニッシュと見なすことができるだろう。

ドレスは1973年に登場した。なぜドレスと呼ばれるのか? それは単に、その滑らかで黒い仕上げが、エレガントなドレスを思わせつつ完璧にダンヒルの価値観を反映しているからである。

1978年、特別なコレクターシリーズが導入される。手作りのパイプは、瘤のプラトー部を使用し最高のグレインを見せる。

カンバーランドは1979年(1980年)に導入される。 染料は褐色でサンドブラストされ、縞模様のヴァルカナイトステムを備えている。いくつかのバリエーションもある。 カンバーランドという名は、ロンドンのCumberland Roadにあった倉庫で発見された古いRoot Briarパイプの仕上げから着想を得て作られたという事実に由来している。

1983年にはカンバーランドと同じ特徴を備えたチェストナットが登場したが、表面はブラストではなくスムーズであった。

カウンティは1986年に登場しブラスト処理で明るい茶色の仕上げ、そしてカンバーランド系のステムをつけている。後年一度中止されたが、最近また取り上げられた。

1988年には赤茶色のルーセットが登場したが短命に終わった。

1995年に登場したアンバールートは明るいオレンジ色が特徴。ルートブライヤー仕上げを思い起こさせ、時にカンバーランドのような縞模様のステムを持っている。限定版で、フレイムグレインを持つこともあり、その場合はアンバーフレイムと呼ばれる。

最後に紹介するのは非常にまれなシリーズで、リンググレイン(1996)である。これらは、サンドブラストを施した、色の様々な高品質のフレイムグレインが特徴である。なかでもカンバーランドタイプはシリングと呼ばれている。

現在、Dunhill社はドレス、チェスナット、ルートブライヤー、ブリュイェール、アンバールート、アンバーフレイム、シェル、カンバーランド、カウンティ、リンググレイン、ルビーバークを生産している。

見過ごされるべきではないもう一つの特徴があり、それはパイプ喫煙の重要な部分であるが画竜点睛を欠かぬよう、ここで言及しておこう:
ステムの口に入るビットの部分である。当初、これはかなり厚い傾向があったが、1920年代にはより薄いComfyバージョンが導入され、1930年代にF/TまたはFishtailが開発された。 1976年までは常に手作業で製作されていたが、その後は工業的に製造されていたので厚くなってしまった。しかし、これは顧客には不評で成功しなかったため、手作りに戻った。今日のビットは、最初の太いものとComfy版の間の中間にあたる。


ダンヒルの歴史は、人とソリューション、そして今回記述を試みた多少なりとも細かいディティールで構成されている。しかし本当に重要なのは、そこから立ち現れてくる全体的なイメージだ。私たちは非凡な才能と節度、完璧な忘れがたいオブジェ、静謐で上品な洗練を語ることができるし、それは少なからぬ偉業と言えるだろう。
2013年6月、ミラノにて。


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ざっくりと拙速で訳しましたが、元の記事が良くまとまってますので初心者向けの概説としては十二分に価値があると思います。
(誤訳等あった場合は当方の責任です。お知らせください。)

私の初ダンヒルですが、既に手元にあります。ただし、一時に二本落としてしまうという暴挙にでたので
二本目を待っているところ。一本目が存外にミントコンディション、殆どアンスモーク状態でしたので、
何とはなく勿体なくて眺めてる。

r-DSCN7882.jpg

内壁に工具と言うか冶具というか、の跡がまだ残ってる。

こんなことも初めてです。手に持つだけでそこはかとなく満足感がある。
ただこれをもってコレクター道を邁進するとは思えませんし、「神話破壊」の語もまだ脳裏にある。
とは言えあまりこだわらず楽しむとしましょう。

続きます。
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