第二四一稿(ダンヒルvs○○、その参/Myth Destroyerの巻) - スポンサー広告これはバイク(パイプ)ではない。
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第二四一稿(ダンヒルvs○○、その参/Myth Destroyerの巻)

第二三四稿(ダンヒルvsカステロ、その一)
第二三九稿(ダンヒルvsカステロ、その二/世界のダンヒル)

正直を申せば、ダンヒルvsカステロ、このタイトルは失敗したと思っている所です。
ぱっと目についた対立を取り上げたわけですが、色々調べれば調べる程データが足りないと思わずにいられない。
それもそのはず、どちらも世界中に気合の入ったコレクターがごまんといますから
身の程知らずにはあまりにも違いない。

r-DSCN7595.jpg

(これは売却予定の松ぼっくり。迂闊であった。)

その筋では著名であろうT・スクールの校長先生の蘊蓄があまりに面白いのですが
よくよく読んでみれば、恐らくとある時期(ブームのあった60~70年代か)に勃興した作家物の流行に対して
ダンヒル(をはじめとした、あるいは終わりとした一連のプロダクトもの)の復権を図っていたようにも思われる。
その場合、ダンヒルvs作家物の図式が成り立つのかも知れません。
確かに、高名な作家で軽々と数十万円級の値がつくようなものが伝説的に旨い、等となると
モノノフ達が「やい、吊るしで勝負しろ」となるような心持、比較的多くの剣士には共有されるような気もする。
つまり、足軽クラスにはなかなか買えないものがとてつもなく旨い、と言われても困ってしまう。
その点、ヴィンテージダンヒルなどはいくら値が張ると言ってもたかが知れているし
お財布よりもむしろ鑑識眼の方が重要な世界だろう。
加うるに、工業製品が積極的に好きだ、という気持ちも私などは実はありそうだ。

作家物はむしろ美術品として価値がある、と言う方がわかりやすい。
とは言え個人的には勝負云々ではないので(そもそも土俵に乗れていない)、
見て良いモノは良いなあ、と嘆息するのみにしておこう。

ところで○○もの云々に関わらず、素人者なりに腑に落ちないところがあるとすれば、
「固有のパイプの味」をなぜか多くの人々が語ることでしょうか。
個人的には確かに味は変わると思うし、おのおの特性もあるだろうとも思う。
でも、同じパイプで同じ煙草でも時にすごく甘味が出て美味しく喫える時もあれば、そうでもないこともある。
つまり、味を決めるのにはそれ以上にその他様々な変数があるということです。
(鼻をつまむだけで赤ワインと白ワインの区別がつかなくなるのが人間なのだし。)

なら少なくとも条件を限定し揃えて比べてみない限り何も言えないのでは、とつい小うるさく思ってしまう。
つまり同じ葉を用意し、機械でいつも同じように詰め、被験者を変えて何度も実験する。
かつそういう実験をしたとしても、わかる範囲は設定した変数分に限りそれが言えるというだけです。
いずれにせよ、そういう過程を経ないのに、なぜだろうと思う。
でもそれは、私が十分に科学的精神を持っているから、と言うよりは、趣味や道の世界とは
むしろ科学や合理性を超えた別の場所にある、と言う方が適切なのかも知れません。

kazarikei00313_20160917061321474.jpg

そう言えば、パイプとビリヤードのキューは色んな意味でよく似ているのですが、
Meucci(メウチ)というキューメーカーが、Myth Destroyer(神話破壊機)というマシンを開発したことがあった。

mythdestroyer.jpg

つまり、キューのパワーとか飛びとかをマニアが寄ってたかってあれやこれやと言うもので
ならば機械に球を撞かせ、ちゃんと測定してやろうじゃないか、
高価な作家ものとかより当社のが一番優秀なのがわかるだろうぜ、と挑戦状を叩きつけたわけです。
結果はなかなか興味深いものでしたが、それより面白いのは
ではプレイヤーはこぞって(それも比較的安価な)メウチのキューに鞍替えしたか、と言うと全然そうじゃない。
うん、確かにいいね、悪くないね、と言いながらやっぱり各々持論があり、
高名な作家ものは相変わらず珍重され続け、むしろ年代が下るにつれいや増しに高価になる。
少なくとも一つの実験では全く説得されなかった。
仮にその実験が良いものであったとしたら、文字通りみごとな馬耳東風ぶり。

でも実験は偏っていたかも知れないし、実際のプレーでは機械が撞くわけでもない。
いわんや工芸品としての美しさなどは数値には無論あらわれない。
触り心地などに至っては、実際手に取ってみなければわからない。
その意味では人は意外と賢いのかも知れない。
それともあるいはやっぱり頑固でバカなだけなのか。
いずれにしても、人の感覚とは、あるいはそれを信じる分野における主義主張とは
なかなか重みのあるものだと思う次第。

するとやはり、古パイプを何百本も集めて吸い比べした、なんて人の言う事には重みがあり過ぎる。
やっぱり面白いし凄いと思う。

そんなわけで、にわか仕込みの耳学問だけで(こう言われていると)わかったこと:
  • 木の質で旨く吸わせるvsキュアリングで旨く吸わせる
  • 古い時代には良い木があったvs木質の低下ゆえにキュアリングでカバー、もしくは凌駕
  • おおまかに戦前までの良いアルジェリア産ブライヤーvsそれ以降はダメかも
  • 60年代、とりわけ後半がどうも凄いらしい
  • とは言え何年の何なら大丈夫、とは言い切れない(吸ってみなけりゃわからない)
  • なんかとにかく凄い

・・・

神の恩寵、サクラメント
秘蹟とはいつでも教団の祭壇奥深くに隠されているのだから、
門をたたいてみるしかないのだろう。
(文の意味:60年代のシェルを購入しよう。)

続きます。

r-DSCN7768.jpg

(先刻伊国より紙袋が届く。)

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