第二二四稿(2016年7月1日古い車両の通行禁止がついに世界のどこかで施行される) - スポンサー広告二輪夜話・パリパリ伝説(FFMC)
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第二二四稿(2016年7月1日古い車両の通行禁止がついに世界のどこかで施行される)

2016年7月1日午前8時より、ついにパリ市内で古い車両の通行禁止が始まってしまいました。
これまでの経過は以下の通り。

第一〇六稿(法の不遡及と市民のケンリ、旧型エンジンの熱き血潮に触れもみで)
第二〇八稿(二輪車車検導入反対・2000年以前製造のマシン交通規制反対のデモ行進/2016年4月
第二一一稿(バイク談義、バイ談2016/5-デモ行進に寄せて)

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交通規制ゾーン:以下の車両は通行禁止
EURO3以前の大型車、毎日8時-20時
EURO2以前の自動車(1997年以前初年度登録)
EURO1以前の二輪車(2000年以前初年度登録)、月-金8時-20時


例によって怒れるフランスライダー連盟(FFMC)は大反対のままですが、何より四輪も規制の対象ですから古い自動車クラブ等もこぞって反対している。とはいえ、庶民の間ではどうしようもない感は既に漂ってきている。なにせ目下デモが活発なのは労働法改正に対するもので、むしろそちらがメイン(世相は荒れ荒れだ)。加えてバカンスシーズンが始まって富裕層は町からいなくなった。そもそも彼らにはほとんど関係しない規制なのだ。

キャプチャ

規制実施前に呼びかけられた「会合」。8時から施行されるのに対して、

「各自厳密に規制をリスペクトしよう。7時59分にエンジンを切ろう。」

と呼びかけるこのFFACとは、「ドライバーと市民のフランス連盟」(Fédération Française des Automoblisites et Citoyens)の略。聞いたことない名前だなと思っていたら、それもそのはずでこの度の規制に引っ掛かる「難民」達が集まって最近結成された連盟であった。

前回のライダー連盟によるデモ行進とは異なり、デモですらなくただエンジンを切るというだけの「市民的」行為。ただし場所はコンコルド広場、古いフランス映画なんか好きな人なら一度は見た事があるだろう。あの(エジプトからかっぱらった)オベリスクが屹立している市中央の巨大な広場だ。フランス革命の際にはギロチンが置かれていた場所でもある。



主催者のアナウンスが最後にある、適宜訳すると:
「賛同してくれた諸連盟の皆さんをはじめ集まってくれた人達ありがとう、メディアも沢山来ていたようで良かった。警察も協力ありがとう。ボチボチ解散しますが、すこし市内を走りましょう。大人しく走りますが、でも断固とした決意を見せていきます。またこのような会合を沢山したいと思います。」


金曜の朝ということで現地には行ってないから、どれだけの規模で混乱があったのかどうかはわからないのだけど、動画を見る限りでは、しめやかに通夜をしているだけと見えなくもない。ただそもそもの目的が、別に完全に交通をブロックして市民生活を麻痺させてやろうという程には革命的なものではないので(少なくともそう理解される)、こんなものかも知れない。

いずれにしても争点は、所有する車の年式だけで差別的に移動の自由が制限される事が受け入れられるかということ。仮に百歩譲って当局の言う通り大気汚染の主要な原因になっているとしても、この後だしジャンケン的な規制には抵抗のある市民が多いことは確かです。そもそも日常の足を奪われて困ってしまう。加えて中古車市場でも価値が大幅に下がることが予想されますから、その意味でも難しい。すでに損害賠償を求めてる人達もいるようですし、なかなか一筋縄ではいかない。

議員の中でも反対表明しているのがいるし(選挙対策かも知れないが)、なにより隣接郊外の他の市・自治体からも非難が出ている。なにせ自分の所の住民が、首都内に入ることを拒否されるようなもの。ある意味当然の反応かも知れない。とは言え、大義名分の大気汚染を持ちだされるとこれもまた微妙に反論しづらい。

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「二輪はひとつのソリューション!
交通の自由!」

FFMCの作ったステッカー、私も貰おうと思ってる。

日本の人達にとってはこれは今のところ対岸の火事に過ぎませんが、色々な問題を孕んでいるようにも思います。公共の利益と個人の権利との対立は、例えば原発を含む公共事業の問題と大いに重なるし、いずれにしても議論の必要なドメインでしょう。それにどこかのバカな代議士が、さらなる課税の良いネタになると思いつく可能性だってなきにしもあらずです。その場合決して他人事ではなくなってしまう。
個人の(市民の)権利とはもちろん無制限に認められるものではありませんが、私は移動の自由、エンジンによる個人の解放、小さなモーターによる個々の能力の拡大とは前世紀に大きく進歩し、また人類の人類性に大いに貢献したのは確かだと思っています。

現時点では警察は検問は行わず、ただ周知活動をするのみとしていますが、10月からは実際に罰金を科すとのこと。一回35ユーロの罰金です(現レートで4000円強ほど)。同時に諸団体の反対活動も継続中です。我らが怒れるライダー連盟(FFMC)も来週には会合(デモとも言う)があるとのこと。行きたいのですが夜なので躊躇している。どうなることでしょう。行けるようならまた記事にします。
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