第二一二稿(けむ草や旧共産諸国が夢のあと―チェックツールに寄せて) - スポンサー広告これはバイク(パイプ)ではない。
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第二一二稿(けむ草や旧共産諸国が夢のあと―チェックツールに寄せて)

2016年から始めた火遊び(パイプ趣味)ですが、そろそろ半年が経とうとしています。その間のことを一言で総括するならば、至極愉快。いろいろな面でなにかと面白い、と言うべきかも知れません。本来モノにこだわる性質なので、パイプ自体にまず魅了される。それから、前世紀、それを愛しそして去っていった人々の姿が立ち上がってくる。そして紫煙にむせぶ。
いや、煙自体の味わいも手軽で一般的な紙巻とはまるで異なるし、楽しみ方がそもそも違う。お酒をする人たちも、とりあえずアルコールを摂取するために飲むのと、もっと趣味性の高い○○吟醸とか幻の○○とかグラン・クリュとか○○モルトとかは明らかに異なるのでしょうから、それと同じようなことと言えば容易に理解は得られるでしょう。

毎日パイプをやりながら読んだり書いたり夢想したり妄想したりしているので、それなりに慣れてきたようには思います。つまり、美味しい時にはまさに悦楽。でもそうではない事もあるし、その振れ幅がまた興味を尽かせないところでしょう。また、単に趣味で個人の好み、というだけのものでも、徐々に変化していくのも我ながら面白い。思うに、「これが好きだあれがそれが」という人の好みとは、子供っぽいようでいても実は人生の良い原動力となりうるのだから、無粋に押し付けたりしないのならば好きに突き進めば良い。

s-DSCN5642.jpg

さて、私は蒐集家などにはならないよ、と以前書きましたが、気づけば同じものが三つ揃ってしまった。同じ機能のものをダブらせるのは本来私の主義には反するのですが。

とは言えこれは別に集めようとしていたのではなくて、失くしてしまった(と思った)から。最初の初心者キットについてきたタンパー(写真左)が外出後見あたらなくなり、外で紛失してしまったと思いこんだ。
実はその時には既にファウエンの緑のタンパーを所持していたのだけど、この基本ツール何気に使い易く、ないと困る。困るというか、その簡便さからむしろこちらをメインに使うようになっていたので代わりを探すしかない。

どこにでも売っている安価なツールですが、どうせなら古いものがないかと探しだしてしまった。なにせ古道具が大好きなのです。それで見つけたのが二番目、写真中央のもの。

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刻印が薄いですが、良く見ると

UGINOX MADE IN FRANCE

と書いてある。いつの年代のか判らないのですが、この形のものは現在見かけませんし、そもそも仏国でこんなモノを生産していたのは相当昔のことでしょう。恐らく50年代か60年代か…
ちなみにINOXとはステンレスのことで、そしてこの会社自体はまだ存在するようです。今日ではステンレスの建材とか作ってるみたい。
スプーンが多少大きいので便利そうですが、私は小さい方が好み。ギザギザもあるし、うっかりすると傷を付けそうなのも怖い。いずれにしても、こんな小道具の変遷で時代の流れを感じられること自体が面白い。

ところでこの道具、英語の動画など見ていると「チェック・ツール」と呼んでいたりします。何故かと言うと、チェコ製だから。

s-DSCN5632.jpg

MADE IN CZECH REPUBLIC

チェコ共和国(チェック・レパブリック)と刻印。安価なもので、私も最初のパイプに付いてきた。買っても数百円。
それで東欧製なんだなあ、と思う所ですが今はむしろ中国製のものがさらに安価で売ってます。
写真で見る限りでは、この刻印はなく質もそれなり。力を入れると曲がる、なんてレビューがあったり。
これは曲がりません。結構しっかりしたものです。

最初はおまけでついてきたものなので軽んじてましたが、私は今ではこれが気に入ってる。軽くシンプルで使い易いし、必要にして最小限。
雷文の模様も個人的に好みなので言う事がない。クラッシックな趣き、と言ってもいい。
東欧製なのも私のマニア心をくすぐる。華美ではないながら、人民が人民のためのものをつくる、とでも言うような―

UGINOXのは、古道具のオークションサイトで見つけたのですが、恐らく古切手コレクターとかには知られたサイトだと思われます。
・ Delcampe(デルカンプ)

古いライターとか陶器の灰皿とかブロンズのパイプ置きとか、面白そうなものが色々ある。
それで見ていたらつい見つけてしまった。

s-DSCN5638.jpg

MADE IN CZECHOSLOVAKIA

まったく同じものですが、チェコスロバキア製!

思えば世界の地理を学びはじめた中学の頃、チェコとスロバキアが別の集団を表すなんてことはまだ知らなかったのでした。なんとなく名前が長くそして独特の響きをもって感じられたので、そのまま記憶する。チェコスロバキア。詳しいことはわからずとも、オリンピックとかで体操選手がなんか強い位の印象はある(他の東欧諸国と混ぜてるかも)。
そして今の子供なら、チェコスロバキアなんて何でくっつけて混ぜて言うのか、と不審に思うのでしょう。

そもそも冷戦やら鉄のカーテンなんて用語が歴史の授業の中でしか語られなくなって久しい気もしますが、それ程昔のことでもない。チェコとスロバキアが(再度)分離したのが1993年、20年程前ですか。私より上の世代の人達、学生運動があった頃ならもっと強く意識していたはずですし、そうでなくても気になる。
私はバブル直後に大人になった世代です。あぶく銭に浮かれ狂奔している大人達をはすに見ながら、当時それなりに真面目な青年なら共産主義って?マルクスとは?等と一度は考えたはず。そしてそれらが馬鹿みたいに瓦解して行くのも目の当たりにしたのです。

そんなわけで、なんとなく。他人なのに。でもうっすらと郷愁がある。
勝手な思いこみ、というのもわかってる。でも記念にと思い手に入れたのでした。落札価格はたったの1ユーロ。まさに夢の跡。
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