第二〇八稿(二輪車車検導入反対・2000年以前製造のマシン交通規制反対のデモ行進/2016年4月) - スポンサー広告二輪夜話・パリパリ伝説(FFMC)
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第二〇八稿(二輪車車検導入反対・2000年以前製造のマシン交通規制反対のデモ行進/2016年4月)

私が子供の頃はJRは国鉄で、そしてゼネストなるものがあった(ゼネラル、ジェネラルじゃなくてゼネ。時代を感じる)。ほとんど死語ではないかと思うけれど、それもそのはずで最早ストライキなんてしないのが日本社会。理由は、豊かになってする必要がなくなったからか、それとも(支配層に騙されてそう思いこむ従順な)良き小羊なのが国民性だからなのか。あるいは人様に迷惑をかけてはいけない、と昔から家長族長に言われ続けてきた伝統がちゃんと生きているからか。

私個人は恐らくその全部だろう、と思ったりしている。良きにつけ悪しきにつけ。交通機関が止まってしまうと、それはそれで大変なので、ストがないのは良いのかも知れない。

所変われば、でここ仏国では毎年SNCF(国鉄)のストがある。当たり前すぎでそんなものだと人々は思っているけれど、やつらの都合でなんでこっちが迷惑を蒙らないとならないんだ、と怒る人も多い。仕事にそれほど熱心でない階層ならば、サボる言い訳ができて良いくらいのこともあるだろう。電車や道が激混みになるのは勘弁だけど、まあそんなもんだ、と言うのが大多数の感覚ではなかろうか。

それで、話はストライキではなく、デモ行進である。同じものではないけれど、要求があって実力行使をする(あるいはほのめかす)のは変わらない。

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パリ市内東はずれ、ヴァンセンヌ城集合。集まりに集まったり、その数一万台以上



2016年4月17日の日曜日。小雨が降って出かけるのが億劫になったり、また初の経験で何となく怖い(テロとは言わぬまでも、最近学生のデモ隊と警察が衝突していた。それは労働法の改正に関して。と言うか、ここの人達にはデモに出る口実なんていくらでもある、なんて言うと差別的だろうか)と言うのもあり、ちょっと逡巡した。幸い、14時始まりだった。朝一だったら出かけられなかったかも知れない。

それで強く思ったのは、例えなにかに服従せねばいけないような状況でも、それを跳ね返すのは大変だな、ということ。思えば奴隷解放でも革命でも、最下層の人は立ち上がったりはしない。彼らにそんな元気なんてない。お腹も減ってるし。そういう運動を起こし指導するのは、いつでも支配者層だけどその下層、かつ理想に燃えた若者と相場は決まってる。意地悪い言い方をすれば、腹は減ってないけれどこのままではうだつが上がらない、そんな連中が被支配者層を巻き込んで、上層に反旗を翻すのが革命なのだ。

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例のFFMC(怒れるフランスライダー連盟)主催、オフィシャルも多くて良く機能してる。
ひとりモヒカンのヘルメットのオフィシャルがいて惚れた。写真は撮れず。


さて、でも、これは革命ではない。我々は虐げられているかも知れないけれど、中世・封建時代を思えば大したことではない。せいぜい、駐車場所に困るとか、高速道路の利用料がなぜか軽自動車と同じとか、その程度だ。危なくて汚くて、なんかコワい、とか思われて世の婦女子に敬遠されるとかはあるかも知れないけれど、まあそれも大したことではない。(と言うか、バイクに乗れぬ女子なんてこっちから願い下げだ。)

でも、

2000年以前初年度登録したバイクは平日8時から20時は通行禁止

これには承服しかねる。
(※パリ市内のみ、2016年7月1日から。車は1997年以前初登録がアウト。ディーゼルはもう禁止された。)

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主旨が違うのだけど、やっぱり多種多様なバイクが来てて見るのは面白い。
スローガンも色々。


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「45歳、歯は全部あるよ」
45年前の現役バイクなんて尊敬するしかない。実際注目浴びてた。




正確に言うと、二輪車への車検導入反対も兼てのデモ行進でした。車検のある国の人から見れば「なんて贅沢な」と思うかも。私もこれには半々の気持ち。でも彼らの言う所の「安全には一切役に立たない」はあながち外れてないかな、という気はします。少なくとも下手にショップに任せるよりは自分でやった方がまし、ということが結構ある国なので尚更です。

古い車両の通行禁止は環境対策ですが、これも(少なくともFFMCサイドの)データを見れば、いかにもバイクは贖罪の山羊的に扱われている。そもそも大気汚染の大半は北東の工業地帯から流れてくるので、車のせいですらない、という見解も。それは言いすぎとしても、割合としては微々たるものだ、という主張には一定の説得力があります。

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出発前にナンバーを隠してしまう。
デモは公認されているので赤信号は無視するのだけど、レーダーはそれを忖度しないのでその対策。


そして出発。市内へ向かう。



正直言うと出かける前は少々腰が引けていたし(とりわけバイクに傷でもついたら嫌的な軟弱さで)、妻もなんだか危ないんじゃない?と不安げだったので、少し考えたのだけど、自分の戦いを人にやらせるわけにはいかんのです。男としては。そんなわけで「黙って後ろに乗っておけ」、とタンデムにて出掛けたのでした。

と同時に、先にも書きましたが、諦めてしまうのは意外と簡単だなとも思ったり。バイクのデモ位で腰が引けてたら、本当の戦いでは尚更で、命がかかってたりしたら立ち上がるのは難しい。少なくとも私は怖い。

「お前、デモ行くよな?お前のマシンも古いだろ?」
「いやさ、この機会に買い替えようかと思ってさ(照)・・・」
「・・・(う、裏切り者!)」

「お前、デモ行くよな?お前のマシンも年季入ってるもんな」
「今更何言ってんだ、電気バイクに乗り替えると助成金でるんだぞ、知らなかったのか?」
「・・・(こ、これが噂に聞くスト破りか!)」


的な小芝居を脳内で妄想する程には色々考えてしまった。と言うか、権力に対する闘争、とか実際こんなものだったのでは、と思う。弱者は弱者を助けられない。


でも、車検や通行規制くらいが相手なら大丈夫。一万台以上も同朋がいて、かつ奴らはみんな慣れている。なんて心強いんだろ。ヴァンセンヌの森を出発して市内に向かうのだけど、通りがけで環状道路占拠してしまった。

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パリ環状道路。行政区分的には高速道路ではないけれど、立派な自動車専用道。まさかここを歩けるとは。

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対向車線の車が結構応援してくれる(ような気がする)。車だって古いと走れなくなるのだ。

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そして市内へ。あまりにも人数が多いので、時折詰まって止まってしまう。涼しい気温だったけれど、油温が結構ピンチになった。でも皆降りて談笑したりタバコすったり。

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市内を横断するような形で練り歩き走り、交通は完全にマヒ状態。とは言え、警察とオフィシャルのガイドあっての行為です。偶然出くわした人々は皆びっくりだろうけれど、こればかりは実力行使なのだから仕方がない。歩行者の人々の様々の反応が興味深かったけれど、喜んで応援してくれる人もいれば、眉をひそめて迷惑顔の人もいる。走りながらだからはっきりした事は言えないけれど、2~3割応援、大半はオヤオヤ、2~3割はうるさいと思ってそう。古い車両禁止に関しては、バイク乗りじゃなくても広範に関わるので、ちゃんと知ってる人は理解を示してる印象があった。

手持ちのGoProがなぜか見つからず撮影できなかったのが残念ですが、市内を信号無視で行進できるのは、なかなか楽しかった。

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左手と油温はきつかったけれど。

何事かを訴えるのに、こういう方法が「正しい」かどうかはわからない。でも意味がないとも思わない。時に、人は社会の中で生きるのに、誰かに迷惑をかけない、なんてことはないのだから、あとはその迷惑を互いにどうすり合わせるかだけが問題。このたびは、バイク乗りが、(自分たちがかける迷惑以上に)迷惑を押し付けられたと感じたが故のデモ行進と言うことでしょう。通行禁止は7月1日から実施される予定ですから、どういう結果がでるかは比較的近いうちにわかるでしょう。古い車も対象で、かつそちらも数は多いでしょうから、行政はこれをゴリ押しできるのかどうか。

黙っているのは簡単だけれども。
今回、実は影響を受けない新しいバイクが参加者の大半だった、と言い加えておきましょう。連帯を!

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Comments - 4

キャロッセ  

はじめまして^^

今年大型免許取得(自動車学校ではなく、運が良ければ一発で取得できるところで取得)予定なのですが、この88モデル、いきなり大型に乗るには腰が引けますか?(400ccにはちょこっと乗れます^^) スーパースポーツの特性も全く知らないものが乗ってはいけないバイクなんでしょうか?

2016/04/27 (Wed) 16:07 | EDIT | REPLY |   

車輪の上  

こんにちは

はじめましてコメントをどうもありがとうございます。
初期型1100と言う事で理解しますが、乗ってはいけないバイクとはちっとも思いません。ただどうしても車体が古いので、個体差があるでしょうし、メンテナンスもそれなりに要るでしょうね。
それを除けば大きすぎず重すぎず、パワーあり過ぎもせず、大型としては決して難しい類とは思いません。とは言え、大型はやっぱり大型、とは言えるかも。600や750で慣れてから、という考えもあるとは思います。
でも免許を取られる、ということはいずれにしても通る道ですよね。好きなら乗るしかないです(笑)。ちなみに私は大型取ってすぐ1000を買いました。
まずは免許無事に取れるといいですね。頑張ってください。

2016/04/28 (Thu) 06:19 | EDIT | REPLY |   

モビモビ太  

フランスの二輪の高速料金はどうなってますか?

日本で同様の規制がされるとなると、ライダーは皆どんな運動をするんだろうか?と想像しながら読ませて頂きました。高速料金が軽自動車と一緒なのはおかしい、二輪料金を、という署名は書かせてもらった事はありませすが、そちらの様に走れたものが禁止になるというような事ではないので、ライダー達の静かな意思表示でした。 日本の様に一部の金持ちの趣味ではなく、好きな人が身の丈に合わせてクラッシックカーを楽しんでいる様に見えるヨーロッパでそのような規制が通るようになると日本でも心配です。でも 様々なバイクに乗るライダーが集まってデモをする という光景は少し羨ましくも見えました。
詳しくありませんが、さすがルソー(我が家では沖 雅也と言っています)のでたお国柄ですね。個人が主義主張をするという事がとても身近に感じます。

2016/05/15 (Sun) 22:09 | EDIT | REPLY |   

車輪の上  

No title

直接利害に関わりのない(と思ってる)人達にとっては、迷惑以外の何物でもないと思いますが、10000台以上のバイクの集合とはさすがに凄いものがありました。いや、本当に凄かったですよ。
そして上で(思ってる)と括弧に入れましたが、市民・社会生活を送っている以上は直接でなくとも皆に間接的には関りがあるのだと私は思います。そもそも実用で乗ってる人が多いのですし。それに仮に趣味であったとしても、それは私たちの自由な権利の範疇でしょうから。

大陸で昔から様々の種類の人々が混じり混じって生きてますから、主張はする方向なんでしょうね。通るか通らないかは別として、慣れてるというか。日本はどちらか言えば、主張する、と言うよりうまく根回しする、という社会かなと私は思います。

いずれにしても、二輪人口の動員力の大きさは感慨深いものがありました。勢力があるということですね。勢力があれば地位も権利も上がるわけですね。こちらでもマイノリティには変わりありませんが、強いな、と思うことが多いです。

2016/05/16 (Mon) 21:42 | EDIT | REPLY |   

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