第一七八稿(走れ紫煙の彼方に、またはパイプすなわち排気管) - スポンサー広告これはバイク(パイプ)ではない。
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第一七八稿(走れ紫煙の彼方に、またはパイプすなわち排気管)

バイクを磨いたりいじったりするのが好きなのであれば金属パーツに美を見出す、ある種のフェチシズムがあったりするのも意外に普通のことであろうと思います。鋳物であっても時に味わい深いものがあったりする上は、削り出しの鍛造、どこそこのスペシャルパーツ等と謳うものに至っては時に垂涎の対象となったりもします。

でもそれと同じものを木に見出す人たちもまた結構いるのです。銘木。すぐに思い出すのが(電気)ベース、ギターと言うよりはベース。低音の響き嗜好と関連があるのかどうかわかりませんが、Foderaを代表とするような木工の美しさを前面に押し出すような高級品、大人の男ベーシストには大変好まれる気がする。
ギターは…どうでしょう、決まった型がきちんとある上に、どちらかと言えば弦とピックアップ、エフェクターにアンプで音を創るような印象ですから、この手の木工系(少なくともベース程は)人口に膾炙しているようには思えません。(が、私が知らないだけかも)

ビリヤードのキューも木工の美しさでは群を抜いてます。とりわけ他のスポーツ、ゴルフやテニスの道具がパワー時代の到来によって木を捨てざるを得なく、完全に金属や合成素材に移行してからは、ちょっと類を見ない程です。
様々の種類の銘木に、さらに細工を凝らしかつ、プレイアビリティにも当然優れてないとならない。道を知らぬ人にはただの棒切れにしか過ぎないものが、作家ものでかつ既に他界しているような場合、驚くほどの値段がついたりします。
腕の立つプレイヤーに、このキュー30万するんです、と言われても少なくとも私はびっくりしません。真剣に戦う彼らにとってはカタナも同然なので、もっと高くても全然理解できる。むしろ安物では戦えない。
どんな分野でもそうですが、「道具を選ばぬ達人」とは、(実際に多くの戦果をあげて)突き抜けた、仙人のような爺様位になって初めて言えることなのです。それまではむしろ良い道具に頼るべき。カメラ等でもそうでしょう。

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日本に置いてきてしまったキュー、
実は前回羽田までは旅させたのだけど、私の勘違いで手荷物にできるはずができず
泣く泣く実家までとんぼ返りしてもらった。
超有名な作家ものなんかではないけれど、黒檀とピンクアイボリー(という名の木)が美しくて気に入ってる。
ブレイクキューはメイプルの虎目がもの凄くてこれもまたお気に入り。




さて、2015年クリスマスの家族の集いにて、つい新しい分野に踏みこんでしまった。
義理の息子君がやはりプレゼントで貰ったらしく吸っていた。それでつい私もと思ったのだ。

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思えば今より10~15年程も前か、とても親しかった友人が吸(い始めて)っていた。私も当然興味をもって、色々調べたり、あるいはこの形の方がいいな、とかこの材質が、とか思っていたのだけど、その後間もなく、三角関係のもつれから関係を絶ってしまった。
その彼にしても、パイプたばこの匂い(香りと言うべきか)が強く、いつもいた喫茶店から追い出されてしまった、というようなことを聞いていたし、その後続けているかどうかは皆目わからない。
元気でいてくれればよいな、とだけ思うけれど、パイプのことを思えば思い出さざるを得ない。そして私は10数年の時の流れののち、何食わぬ顔で過去を思いつつ始めてみるのだ。

例によってマニアックな性質にて色々調べていたら、日本パイプクラブ連盟なんてのがあるのですね。当初どんなパイプを選べば良いのか調べていただけでしたが、覗いて見れば(今は失われつつある)知識と文化の宝庫だった。
確かに思えば、かつてパイプなぞを吹かしていたのは皆それなりに「文化人」であったりもし、そういったステレオタイプも含め実に面白い。中にはパイプ歴80年(!?)なんていう凄い人の昔語りなどがあったりして、ついつい引き込まれてしまう。
大先輩にあたる人達がパイプブーム(なんてものがあった、70年代か)に乗り、他国のパイプマン達と国際交流したり、そしてついにやってくる禁煙ブーム、肩身の狭い思いをしながらそれでもレジスタンス的に生き残り時に(思想的に)戦ったりしてる。すでにこの世界、知らずにいたのは勿体ないような気がしてる。

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最初は黒檀の黒いものが欲しかった。銀のリングが入ってて丁度クラリネットみたいな雰囲気になる。
(※追記:耐熱的に黒檀なんて使わないのかも。ブライヤーにラッカーで黒いのかな。)
が、多少は頭を冷やして初心者用のものにした。
サイズがまず小さく軽い。デザインも真っ直ぐでシンプルなもの。ちなみにビリヤード型と言うらしい。
あまり湾曲しているとベテラン向けという感じがしてしまう。
木はもちろんブライヤー。これも木目が美しくてつい目が喜ぶ。


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メタルフィルターと呼ばれるタイプらしい。要は途中で栓になっていてそこに穴があいている。
紙巻のようなフィルターを入れるタイプもあるのだけど、太くなって貫禄が出過ぎる気がして恐れおののき避けた。


ところで嫌煙分煙禁煙などの思想的というよりは実は政治的側面を離れてみれば、面白いのは、普通のタバコとは明らかに違って、「喫煙技術」なるものが問われることです。
紙巻タバコに技術も何もありませんから、最初はピンときません。そういえば先に道具愛的意味で挙げたビリヤードも、「キューの性能」なるものが問われます。これも初心者にはピンとこない。えっ木の棒に性能?何の?
かつて東京は老舗、淡路亭の本社にキューを求めに行った時、「性能が」と言われて思ったことです。「マシンの性能」ならわかるけど。「キューの性能」はわからなかった。門外漢には共起させにくいこの組み合わせ。でもちゃんと撞く人にとっては、キューで何もかもが変わるのは常識だと知るのに時間はかかりませんでした。

だからこの二分野、少し似ている。木目を愛しつつその性能も語る。傍目には変ですが、でもやはりそうなのです。
時代から多少は忘れられた懐古的分野だけに、「数値に出ない性能」が今だ大手を振っていられる。いやむしろ、愛されてると言った方が良い。また、かつてあれだけ人口に膾炙していたものに対しての世界的な禁煙ムーブメントの突然の勃興の不自然さを思うと、思考的にも実は面白い分野であるはずです。
今後ブログ的に新しいカテゴリーを立てられる程の器が私にあるか、と言われればなさそうですが、とりあえずツーリングにはパイプ用具を持って、ということにしたいと思います。走ってそして休憩で一服するライダーって多いと思いますし、道具マニアという意味でも親和性は高いでしょう。ただ、シガレット(紙巻)の容易さ・スピード感とは若さと相まって二輪にはあってるのかも知れません。
ならば、リターンの我々はどうなんだ、という問いでもあります。

続くかどうかはまだわかりません!
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